ぐれた

アクセスカウンタ

zoom RSS ”リスペクティング・ウエンディ” ”ヘイティング・リタ”

<<   作成日時 : 2005/03/04 21:07   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

「レイジング・ケイン」を邦訳すると「ケインを育てて」になるとを知ったとき、何か妙に気に入ってしまったこの表現。だから、文法として正しいか否か気にせずに使わせてもらっています。

リタ・ヘイワースを好む女性がいたら、ぜひその理由等を聞かせてほしい。男性じゃない、女性だ、女性で彼女を好むという方の意見を拝聴したい。「運命の饗宴」「いちごブロンド」「上海から来た女」、そして「ギルダ」か。残念ながら彼女に対するあたしの印象をさらにさらによくないものにする作品を見た。「旅路」だ。

何と!音楽はかのデビッド・ラクシンじゃないか。ほのかに「ローラ」を感じる。
あのデボラ・カーをあそこまでやぼったくできるとは!?最初誰だかわからなかった。1950年代の作品だが、本当に人間のすることというのは恐ろしいもんだ。作品の演出にしてもその描かんとする内容についても。人の愚闇、狭量、懊悩、怯懦といったものは“人間”の存在と同時に生まれたのだから、今からすればあれだけ昔のと思う作品にもそれらが描かれていて至極当たり前だ。それでも「古き良き時代」という物言いを創造してしまった我々は、時にその「古き良き時代」という表現では覆い切れない人間の本性にぶち当たったとき、今自分が生きている時代に置きかえるしかすべがない。当然、それは“今自分が生きている時代”だけでは済まない。今自分が置かれている個人的状況も引きずる。

私が見た中で最も若いウエンディ・ヒラー。さまざまな人物が滞在するホテルを見事に切り盛りする彼女。仕事が全てに見える彼女にも、愛し愛される幸せがついそこまでやってきたというのに……。同じ男を愛する女の寂しさをわかってしまう寛大で聡明で健気なホテルの女主人。彼女は、ある人を心から愛したという追憶でその後を過ごしていける心根の持ち主というわけか?ああ、全くそれはW・ヒラーの容貌はぴったしだよ。感情を見事に押し殺して自身の傷心は隠し切れるという女性像、というかそう思える外見というわけか。
じゃリタ・ヘイワースは何なんだ。いかにもの美貌で望む相手全てをとりこにし、どんな時でも誰かに愛されているのよってか。「でも、私が好きなのはあなたなの。これからの容貌の衰えが怖くて怖くてしょうがないの。そんな私のそばにいてくれる?」。そういうことを言えたり、目と態度で訴えられる人間っていつの時代もいるんだよね、間違いなく。うらやましいか?そりゃあうらやましいさ。自分にはできない芸当だもの。自分の持ち得ない才能、性質を備えている存在には、尊敬にも似た憧憬あるいは過剰な嫉妬を抱くという両極端なパターンはよくあること。W・ヒラーには前者を、R・ヘイワースには後者を。R・ヘイワースからは、上品さも凛とした美しさも、可憐さも愛嬌も感じることができない。ただただ「ギルダ」の有名なシーンでのセックスアピールは大したもんだと感服するばかりだ。ぜひ彼女の、もちろん女優としてのみじゃなくて構わない、人間としてこういう魅力を持っているのだということをご存知の女性がおられればご教示いただきたいと思う。

……世の中は想像のつかない苛烈さと残酷さがほんのすぐそばに存在している、そのことに気づかないだけで。「旅路」においてW・ヒラーを待ち受けていたようにね。実際の彼女のキャラクタは知るよしもないが、少なくともこの作品でのW・ヒラーの潔さ・強さは見習わなくては。まだ自分はその辛過ぎる試練の中に突入はしていないと思えることに幸福を感じる。今そう言えることに感謝する。
ちなみに、原題は「SEPARATE TABLES」。素晴らしいタイトルだ。まずは個々の自由を尊重した上での食事の席で、互いの関係がいいときはあいさつを交わし、口もききたくないというときはまるで相手の存在のないがごとき振る舞う。それはそれで、それなりにうまくやっていける手立てであったのだろう。が、「SEPARATE TABLES」のあり方も実にさまざまだということを教えてくれつつ作品は終わる。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
”リスペクティング・ウエンディ” ”ヘイティング・リタ” ぐれた/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる