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zoom RSS 松田行正著「図地反転」−“「マツダ」を詮索する”を詮索して139ページを詮索する

<<   作成日時 : 2010/05/08 17:22   >>

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松田行正著「図地反転」(株術出版社)の「こだわる」の章、“「マツダ」を詮索する”の項で、自動車のマツダではなく、東芝の前身、東京電気による「マツダ」という電球があったことを初めて知った。

そのマツダランプ、139ページ下の図版に再登場。昭和18年(1943年)3月10日、朝日新聞掲載の広告だが、3月10日は旧陸軍の記念日のためすべての広告に「撃ちてし止まむ」のスローガンがついているという、今に生きる私にはオドロキの代物。衝撃のビジュアルだ。
マツダランプのほかには「仁丹」「ライオン歯磨」「強力わかもと」など10の広告が紹介されている。「強力女性ホルモン オバホルモン」なんてのもある。「ムッソリーニペン」ときた暁には感動してしまった。それらに全部「撃ちてし止まむ」が入っているのだ。しかも、スローガンは社名や商品名よりも大きく入れなければならなかったとのことで、それぞれのデザインでの「撃ちてし止まむ」のオンパレードは壮観ですらある。

各広告に目を向けると、イラスト、それから商品名、コピー(というか説明文)、スローガンの文字、それぞれに縦書き、横書き、斜めにかぎ型にと、10並ぶとかなり楽しい。かぎ型と書いたが、「ムッソリーニペン」の広告におけるスローガンはL字の点対称型、つまり上部左端から横に進み右端まで来たら今度縦に下がってくる。私には何だかどうしていいかわからなくなるような感覚に陥るレイアウトで、これまた一興。     

かぎ型は特殊版として、「丹仁(仁丹)」「ともかわ(わかもと)」と、横書きは右から左かと思って眺めていたら、「マツダランプ」は左から右に書かれている!(正確には「マツダ」と「ランプ」の2段組み)
このころは混在か、こういう混在は“何でもあり”の鷹揚さが感じられて個人的には嫌いじゃないなあ、いつごろまで混在していたのかしらとのん気に検索してみたら、ウィキの「縦書きと横書き」によると、1942年、文部省は左横書きを本則とする答申を出したが閣議提案はされず。が、陸軍は左横書きへの移行を進めていたそうだ。しかし、「米英崇拝」であるとして左横書き排除を唱える者や、左横書きの広告を拒否する新聞社もあったという。
ウィキの「縦書きと横書き」はこちら
そんな背景を考えたら、1943年のこの広告、その中での左横書きの「マツダランプ」、東京電気という会社のポジション、“右横書きも左横書きも混じっていて面白いわね”では済みそうもないものが潜んでいるかもしれない。

“「マツダ」を詮索する”の項では東芝のロゴマークの変遷も紹介されている。そこでは、1943年、「マツダ」は敵性語であるから使用せず、139ページの広告にある1925年より使用されていた「マツダ」マークは1946年に復活とある。139ページの広告は1943年のものなのだが……。年でがちがち区切れるものではないのでしょう。

そうやって139ページとにらめっこしていたら、左から3行目、「そして陸軍記念日まで、、」と読点が重なっている!!これは珍しい。しかも松田行正の本で。再版では校正されているか?!

それから、松田氏にお願いが。映画の核心に触れてしまうのは控えてほしい。ダイアグラムを作成するような超メジャー級ならまだしも、見ていない者にとっては泣けてくるような記述がそこかしこに。それがまた“無自覚”と形容したくなるような実にさらっとした筆致なものだから、なおのこと泣けてくる。まだ見てない方が遅れているのだという論理は決して成り立ちません。どうぞご配慮をお願いします。

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