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zoom RSS 「フロスト×ニクソン」でフランク・ランジェラの瞳は果たして揺れるか

<<   作成日時 : 2009/05/06 19:34   >>

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フランク・ランジェラの瞳の思い出は以前の記事に書いたとおり。「ドラキュラ」「スフィンクス」の彼がいかに自分にとって魅惑的だったとはいえ、私の拘泥はまさしく揺れる振り子を前にして催眠術にかかったみたいなもので、苦笑あるのみ。とにかく、瞳が揺れるかどうか見に映画館に行ってみた。   

揺れない。
ニクソンの老醜がそのままF・ランジェラのそれに見えてつらい。やんだくなるほどつらい。「瞳」という言葉を使うのがはばかられる。「黒目」でいい。
揺れないどころか、瞳孔が開き切っているかのように大きく鈍く居座っている。すべてをのみ込むブラックホールのように黒々構えているわけでもなく、対象を映しもしなければ跳ね返しもしない。どんより居座っているだけ。

黒目が大き過ぎると怖いことを最初に利用したのはだれなんだろう。私が最初に意識したのは「シャドー」。敵役を演ずるジョン・ローンのインタビュー記事に黒目を大きくすることを提案したとあった記憶がある。実際効果があることは、今ではスタンダードに用いられていることが実証済み。「X−MEN ファイナルディシジョン」のジーンは悲しかった。
F・ランジェラの黒目は素で大きい。過剰というか、尋常でなさを感じさせる、正邪関係なく。黙っていてもアブノーマル。だから、「スーパーマン リターンズ」の編集長なんて似合わないもいいところだ。その尋常でなさと端正さとが融合して見る者を人外境に連れ出すとき、瞳は揺れていた。でも、揺れない。若き日の容姿との訣別はとうに受け入れていたが、揺れる瞳が象徴する私が魅せられたあの感覚は、あの時期、あの作品に限定されたものだったのだとインタビュー2日目のあたりで自分に言い聞かせた。

が、揺れた。一番のヤマ場で黒目は揺れた。
そのとき思ったのは俳優・F・ランジェラだ。それまで拘泥していたのは、ヒトとして眼球が“揺れてしまう”彼。幻想的に美しかった外見で、俳優としての彼ではなかった。でも、ニクソンとしてクライマックスを迎えたとき、ニクソンとして黒目は揺れた。私にとっては名優の真骨頂の現出だ。ドラキュラ伯爵として、宿命を秘めたエジプト人青年として、渾身の演技を披露してくれていたのだ。
その感動に打たれてからラストまで、ニクソンの悲哀が痛ければ痛いほど俳優・F・ランジェラの素晴らしさを実感し、大げさでなく至福のひとときだった。

マイケル・シーンは面構えだけでも見る価値あり。キャロラインの衣装が非常によろしい。ケビン・ベーコンがこんないい役者になるとは思わなかった、今さらだけど。「ファントム・オブ・パラダイス」のポール・ウィリアムスだったりしてと思った俳優がフレディ・ジョーンズの息子とのことで仰天。そして、俳優・F・ランジェラとの新たな出会い。見に行ってよかった。

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