ぐれた

アクセスカウンタ

zoom RSS 「Yuji Ohno,You&Explosion Band -Made In Y.O.-」

<<   作成日時 : 2006/12/15 00:10   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 5

とにかく「愛のバラード」のセルフカバーを聞きたい一心で手にしたアルバム。でも、初めて耳にする曲あり“これも彼の作品だったのか!”という懐かしい曲ありで本当に贅沢♪

今(05年)の彼の音に存分にひたれる。「“はじける”のは当時十分やったからね」とでもいうような全編通してのスタンスと受け取れるのだが、それだけに異色とも響く三味線版の「愛のバラード」。“とにかく聞きたい!”という思いとは全く別の意味で自分にとっては興味深い存在だ。

オリジナルの前奏の崇拝者としては、同じ曲とは思えないほどの静かな出だし。純日本の横溝ワールドと三味線の組み合わせをいかにもストレート、正直と感じたのは、やはりダルシマのエスニックさに耳が慣れているせいでしょう。オリジナルでポイント的に聞こえてくる琵琶は結構印象的なんだけど。
が、間奏で思いは一変する。華やかなテクニックと音色に上妻宏光の意気がみなぎっているのはもちろんだが、それ以上に感じるのは大野雄二の創造力のたくましさ、そして自由さ。ダイナミックかつ奔放なその数十秒は「犬神家…」という“前提”のもとではまず存在し得ないだろう。情念の世界とは異なるアグレッシブな盛り上がりは、時を流れを経て全体に熟成という印象のアルバムの中では最も野心的とも言え、映画のための音楽というくびきから解き放たれた躍動と快哉を感じずにはいられない。

ベストはやっぱりオリジナル、それは「愛のバラード」の聞き手すべてに共通の思いでしょう。だって、本当に最高も最高の作品だもの。このセルフカバーを聞いてその思いをまた新たにしたところ。ついでながら、続いて収録されている「ザ・マリン・エクスプレス」主題歌の冒頭ほんのわずかがいかにも「犬神家…」っぽくて妙にうれしくなっちゃうのは、「犬神家…」サントラファンのさがですね。
一方、このバージョンを聞くことで一人の作家のエネルギー、才能にわくわくできて感激だ。それはアルバム購入時の動機からはまるで想定外だったんだけど。出だしの“あれっ”というほどの静かさはそれででいいんだ、だって間奏があれだけ華麗で自在なんだもの。それを挟むメインは、音の重なりが少々薄いとはいえオリジナルとそれほどの違いはない。初めこそ“!”だったそのサンドイッチにすぐに違和感を感じなくなるのは、華麗さの中ににじむ叙情と哀感、切なさの一貫性ゆえだろう。そして、それこそ彼のタレントのなせるわざだ。

何らかの外的制約から解放され自由を追求できた“つくり手の喜び”を味わえる“聞き手の幸せ”に思いもよらず遭遇できて、そして得がたい創造力の発露に触れられて、聞けてよかった。
 
たまらなくオリジナルが聞きたくなる「ラヴ・スコール」。“マァ〜マ〜,ドゥー・ユー・リーメンバー?”じゃなくてやっぱ“ママァ〜”だねと思う「人間の証明」の主題歌。そして、オリジナルの音源を持っていなかったので即購入して聞き比べずにはいられなかった「戦士の休息」。ほんとに目いっぱい堪能できるアルバムです。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
おお!ついに到着ですね。この2枚組み、なかなかマニアックというか、現在の大野雄二の等身大スタイルというか、聴き方によってはいろいろ楽しめると思います。でもやっぱりオリジナルは偉大だな〜って逆にオリジナルの方を再評価してしまった面もあるとは思います。ブックレビューでの評価とは逆に「ラヴ・スコール」は絶対にオリジナルのボーカルが合っているよな〜って思いました。
このアルバムで俺的にベストなのはサーカスの「シークレット・デザイアー」なんですが、女性の友達に、この曲にいまはまっているって聴かせてたら、昼まっからこんなの聴いてるの??って顰蹙を買われてしまいました(笑)それぐらいセクシーなボーカルだと思います。サーカス絶賛。素晴らしい!!

N郎♪
URL
2006/12/16 02:07
N郎♪さん、「サーカス絶賛」といえば、「Mr.サマータイム」のオリジナル「愛の歴史」を聞いたとき、このフレンチポップス、しかも私が聞いたのはかなりフォークっぽく、これをあの、あの雰囲気に仕立てるって、アレンジャー(前田憲男でいいんでしょうか?)とサーカスの面々は本当に凄いと思いました。聴き手をこれだけ魅せてくれるアーチストって得がたいですよね。
ぐれた
2006/12/20 22:12
(続き)
超個人的に思い入れがあるのは「マー姉ちゃん」なんです。子供は子供なりにつらいわけで、そんなとき支えだった男の子にまつわる思い出とともにある「マー姉ちゃん」。
後年、私との“友情”に関して彼が何ともトンチンカンなことをしゃべっているのを人づてに聞いて、越中と熱闘を繰り広げていたころの高田伸彦のローリングソバットをお見舞いしたくなったりしたけど(実は今もそうしたい思いは健在だけどね)、そんな“おいおい”ものの後日譚も昔の自身の切羽詰まりぐあいも懐かしいと思えるメロディーの軽快さ。
記憶の中のテンポよりもやや穏やかになっているのが、まるで「何事も時の経過を経て“大人”になるんだから」といわんばかりで、今でも「マー姉ちゃん」は私の救いです。“奇跡の新録音”に感謝。
ぐれた
2006/12/20 23:07
「マー姉ちゃん」これ、俺もなつかしかったです。大野雄二だったとは・・・
あと24時間テレビのテーマとか、キャプテンフューチャーとか、マリンエクスプレスとか、みんな懐かしかったですね〜、当時のことを思い出します。

”友情”とトンチンカンなことって、愛についてのことでしょうか(笑)
N郎♪
URL
2006/12/28 02:34
N郎♪さん、もっちろん愛ですよ、愛。お見舞いしたいのが、じわじわきっついチキンウィングフェースロックとか“受け身不可能”のキャプチュードじゃないってのも、愛ですよ、愛っっっ!(笑)

それからお願いなんですが、どうぞ私の6月16日記事(例の『「犬神家…」…by大野雄二』です)にアクセスして下さい。コメント欄でFLAT4さんのお気遣いに触れられます♪
ぐれた
2006/12/28 20:37

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
「Yuji Ohno,You&Explosion Band -Made In Y.O.-」 ぐれた/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる