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zoom RSS 意識を取り戻した時マウンドにいたのは−6月27日広島vs阪神

<<   作成日時 : 2006/06/28 23:40   >>

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「過剰な期待に過剰な落胆」、予選リーグ終了後、ワールドカップ云々についてのインタビューに答えていたおじさんがこんなことを言っていた。まさに言い得て妙。しかも、「…期待」まではあちこちで使われているフレーズだが、「…落胆」まで付け加えたおじさん、語感もキャッチーでナイスです。
このたびのチームにはいまひとつ感情移入できず、どこか距離を置いて他人事のようにおじさんのコメントを味わっていたが、はたと気がついた。自分も立派に過剰な期待と過剰な落胆にひとりで舞い上がったり落ち込んでいるじゃないか。ああ、そうでした。それもこれも過剰な愛情のなせるわざ。
そんなことを思っているうちに浮かんできた中井英夫の「真珠母の匣」。ぶっちゃけて言えば、本当かどうか知らないことだが、朽ちる前に一度見事に花を咲かせる藤の老木(by「悪魔の花嫁」)のように、年甲斐もなく昔々の情熱を熾らせた老三姉妹の愚かしさを哀しくも美しく描いたという作品だ。モチーフとなっている宝石の輝きの永遠さと時間の流れには逆らえない人間の無常のコントラストが、本筋そのもののいまいち感を補わんとするがごとく迫ってくる。
まさにこの老三姉妹のように、私が今さらながら過剰な愛情を注いでいる対象は……

9回の矢野の打席、なぜか知らないが“矢野は死なない”という感覚に憑かれる。サードゴロで万事休すかという場面には私の第六感もあてにならないもので終わりかなと一瞬思ったが、あららら、予想を超えるホームランとは!自分の“…死なない”という感覚が最高の形で現実のものになったことに驚きと喜びと満足を感ずる。

いつもよりも疲労度アップの要因は実際に存在していたとはいえ、ウィリアムスの登板を目にして“これできょうの登板はないわね”と緊張感が切れたためだったんだと思う、いつしか眠ってしまったのは。テレビの前で眠ってしまったんだ。あれっと気がついたらまだ試合を放送している。ああ、寝ちゃったんだ〜と思いながら画面に目を凝らすと、マウンドに阪神の選手が集まっているではないか。あれあれピンチなのねと、寝ぼけながらも誰がピッチャーなのかわらわら確かめようとした自分に今となってはあっぱれだ。が、眠りに陥る前の“きょうの登板はなしね”という思い込みは凄いもんだ、背番号を目にして下一桁が4であることを認識しながら、頭を駆け巡ったのは「?54なの?誰、54って?」だ。

げっ、“14”なんじゃないか。うっそー。しかも3塁と2塁にランナーいるじゃない!!げげげっ!でもツーアウト?!でもランナーいるぞ、1本ヒット出たら負け投手だよ、どーするよと慌てているうちにスリーアウト目をとりやがった。マウンドに行った矢野が“おいおい”ってな感じで頭をポンポン、おしりをポンポン。“冷や冷やさせてすんません”とでもいうがごときあせあせの笑顔を見せる能見。何はともあれ、藤川の後に投げられるなんて本当にいい経験だったわね。

ワイルドピッチありツーベースありじゃないか。リアルタイムで見ていたら、余りの心痛で悶絶状態だったに違いない。ウィリアムスが出た時点で眠りに陥ったのは、きょうの展開を目の当たりにするのは、心臓ドキドキ・内臓キリキリで、身体的健康上&精神的衛生上、こげな負荷をかけるのは忍びないという神様の配慮としか思えない。そして、ビデオを見ながら眠っちゃって、ハッと気がついた瞬間エンドクレジットに切り替わるというのはよくあることだが、よりにもよって12回裏ツーアウトで意識を回復させてくれたのは、やっぱり、ま、締めの姿ぐらいは見せてあげようという天上の誰かのはからいとしか考えられません。
いいならいいでこの上ない安堵と幸福を、辛いなら辛いでかつて大好きだった選手がいかに頼れて素晴らかったかを感じさせてくれる能見。マウンド上での横顔の翳りと今回みたいな笑顔のイノセントさの対照には心臓が引きちぎられる。まんまくだんの老三姉妹然たる自分に呆れるばかりだが、いいじゃない。まだ神経&内蔵に誰かが配慮してくれることに感謝しつつ、過剰な愛情を注ぎ続けます。

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