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zoom RSS オリンピックの女神が……

<<   作成日時 : 2006/02/25 20:48   >>

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アテネでの男子体操での“栄光への架け橋…”の名実況で話題を醸したNHKの刈屋アナは、実にこじゃれたコメントで楽しませてくれる存在。それも、何とも落ち着いた物腰で語ってくれるから“自意識&演出過剰”感はなく、個人的には結構な好感を持っている。荒川静香の金メダルが決まったときも、正確には記憶していないのだが、“オリンピックの女神が…”とかとのたまい、こちらはその後続くのは当然“微笑んだのは”という言葉だろうとばかり思っていたところ、あにはからんや、“キスをしたのは荒川でした”と何ともにくいコメントを発してくれた。
が、その途端私の胸に去来したのは、もう何年前になるんだろう、アトランタオリンピックの記憶だった。

オリンピックには世界じゅうから多くの精鋭が集まる。その中で頂点に立ち得るのは言うまでもなくごくごく限られた存在だ。だからこそオリンピックの金メダルというものに対しアスリートは別格の価値を見出す(サッカーはちょっと違うかもしれないけどね)。ほかのどんな世界大会で優勝を重ねようとも、オリンピックという場はまた別なのだ。

女子フィギュアをこの10年引っ張ってきたのはクワンでありスルツカヤであったが、実は2人ともオリンピックでは金メダルを得ていないという解説者の言葉は、多分後追い的に私に響いてきたと思う。刈屋アナの“女神がキスをしたのは…”の言葉から反語的に私を襲ったのは、ほかのどんな世界大会での栄光をほしいままにしていながら、とうとうオリンピックの女神からはキスしてもらえなかった90年代の男子バレーイタリアチームの思い出である。
欧州選手権は当然として、世界選手権からワールドカップからイタリアチームはすばらしい強さを我々に見せてくれた。全日本男子が最後にオリンピックに出場したときにはほぼ同レベルであったのに、全日本が低迷し続けるのと対照的にあれよあれよと力をつけていった伊チームには非常な驚きと感嘆、賞賛の思いで圧倒されるばかりだった。そして、ほかが弱かったわけではないのだ。同じ欧州ではオランダ、そして当然のごとく立ちふさがるブラジル、アメリカといったライバルに競り勝っての世界選手権、ワールドカップの栄光を数々手にした伊チーム。バルセロナで金メダルを逃した監督は日本の地で言った、我々の目標はアトランタである、そしてそれは私たちの夢でもあると。

8月の早朝だったっけ、彼らの夢がかなうことを祈りつつライブを見た。ライバル・オランダとのまさしく死闘だった。5セットのジュースの繰り返し。もうどちらが勝っても負けてもしょうがないという展開だった。もう祈るしかない私。
そして、祈りは届かなかった。ほかのどんな大会において祈りは届いていたというのに。どんなときも頼りになり、「おっかない顔」という表現がぴったりのキャプテン・ガルディーニの放心の表情が忘れられない。そう、あのとき伊チーム全員が放心状態だったに違いない。もちろん、オリンピックという特別な場で勝利したオランダチームには満腔の敬意を表する。強い者が勝利するのではなく、勝った者が強いというのは真実なのだから。
荒川選手の美しいこと極まりないフリーの演技に、ここまで美しく演技できるんだという感慨と長野以後の試練に負けなかった精神に心打たれながらも、どうしてもスルツカヤに私が心酔してやまなかった伊チームが重なる。こういうことってあるものなんだよね。こういうことからどんなことを学ぶかが、その後の人生、あるいはナショナルチームにとって大切なんだろう。

オリンピックの女神は男子イタリアバレーボールチームにはキスをしなかった。
それは厳然たる事実。刈屋アナの言葉にその厳しさと淋しさがよみがえってきた。が、何年たとうとも、私は当時のすべての選手とスタッフ、そしてアルゼンチン出身の監督に深い深い敬意と感謝を込めて心からのbacioを贈ります。たとえ彼が今となっては“過去の人”となろうとも。

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