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zoom RSS ジュリアン・サンズとクローネンバーグの瘴気

<<   作成日時 : 2005/09/19 21:12   >>

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ジュリアン・サンズ、私にとっては「クローネンバーグの瘴気にやられてしまった存在」ということだろうか。
それまでの足どりはいい線いってたじゃないか。「眺めのいい部屋」での彼なんて、外見はもちろん自由な魂のその内面も見ている女性すべてがうっとりさせられずにはいられないって役で、その後の彼をものすごく期待させられたもんだ。「ゴシック」でも、“ハーポ頭”、こりゃハーポ・マルクスか?ってなとても似合っているとは思えないクルクル巻き毛でのシェリー役も、そしてケン・ラッセルやりたい放題の世界でも、彼なりの頑張りは見ている側に届いていたと思う。個人的には「ワーロック」も「マニカの不思議な旅」も好きだ。その他の作品でも、彼の正統派というよりは神秘的な美貌はたとえ脇でも人を引きつけずにはおかないものだった。

そんなふうに俳優J・サンズの順調なるステップ・アップを半ば当然のごとく心待ちにしていた私にとって、見事に分岐点となったのが「裸のランチ」だ。
クローネンバーグ好きの私にとっては、J・サンズ、いよいよクローネンバーグ作品に登場!といったところだった。パンフではクローネンバーグに「悪魔の美しさ」と評されていたんだっけか。こちらとしては、それこそ“悪魔的巨匠”クローネンバーグにそんなふうに評価されるならと何か妙に嬉しくなってしまったのだが、いやいや甘かった。コーエン監督「バートン・フィンク」との姉妹作品「裸の…」、確かにおもしろいんだ。劇場で見たときよりも、衛星放送等で回を重ねて見る方がずんずんおもしろくなっていくんだよね。が、どうも作品中においてのJ・サンズの存在感や必然性がいまいちで……。彼、監督の瘴気にすっかり当たってしまったんだろう。じゃなきゃ「ボクシング・ヘレナ」なぞに出演するか?キム・ベイシンガーの降板の選択は正しいと思う。「裸…」以降、彼に輝きは感じられなくなってしまった。

起用当時もはや下り坂だったり輝きを失っていたジョン・ローンとかジェームズ・スペイダーは別にいいんだけどね。いろんな評価にもかかわらず私は「Mバタフライ」が好きだし、その作品中のJ・ローンも嫌いじゃない、顔がでかいとさんざん言われたものだが。ジェレミー・アイアンズはさすがだ。2作品付き合ったがクローネンバーグの瘴気を物ともしなかった。あっぱれ。ちょっと心配なのはレイフ・ファインズ。
出会いのタイミングというのは大きいと思う。ジェームズ・ウッズもクリストファー・ウォーケンも監督の瘴気よりも自身の毒気が勝っているときでよかったね。ビミョーにシンクロしてしまったのがピーター・ウェラーだ。ロボコップでスターダムに……というのはよく使われるフレーズだが、彼の目指すところはそうじゃなかったんだ。監督の瘴気で改めて目覚めたとしか思えないその後のフィルモグラフィーだもの。「悪霊喰」なんかでの彼を見ると、ロボコップの呪縛から解放されて本当によかったわねと言いたくなる。

J・サンズに戻って。「裸…」以後の作品は、上昇気流から外れたことを思い知らされてからは実はまともに見ていない、TVシリーズの「ローズレッド」は見たが。でも、彼の俳優としてのシチュエーションがどうであれ、その美貌の稀有なものであることには間違いないとまだ私は信じている。彼のこの作品は見てみてはいかが?というものがあればご紹介いただけたら幸いです。

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